この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
一筆の大きな土地と土地上の建物が十数名に及ぶ相続人の相続財産となっていたところ、同不動産に居住する家族が独占使用し、一向に協議が進展しなかった。
解決への流れ
遺産分割調停を申し立て、丁寧に協議を進めていった結果、独占使用している家族に対し、実際に使用している建物の部分の現物による分割と一部代償金の支払うことと引き換えに、同部分以外の建物を切り離して解体し、解体後更地になった土地を売却して他の相続人にて売却益を分配することができた。
多数相続人が存在する事案で時間がかかり、かつ独占使用している家族も金銭的な理由や年齢等から相続不動産から完全に退去することをかたくなに拒否した。そのため、彼ら家族の生活を守ることができる方策を考えた。建物の一部解体、敷地の一部取得により生活を継続してもらい、かつ他の相続人にもしっかりと売却益を分配できる案を検討した。杓子定規な方法であれば、競売等による方法しかありえないところであったが、相続人全員が利益を得られる解決を図ることができた。そのために、調停文言や相続人同士の調整にもかなりの骨を折った事例であり、最終的に計画どおり売却ができた際には非常に達成感を感じる案件であった。