この事例の依頼主
10代 男性
相談前の状況
整骨院で、ハイボルト治療という電気治療を肩甲部に受けていたときに、脱臼が生じた事故。整骨院の代理人より、ハイボルト治療と肩脱臼との間に因果関係が無く、賠償金を支払うことはできないと主張されていた。
解決への流れ
弁護士が介入するも整骨院側のスタンスに変更はなく、訴訟提起に至る。訴訟では、整骨院側の過失の有無やハイボルト治療と脱臼との因果関係等が争点となった。事故直後に依頼者家族が整骨院と会話をしたときの録音記録(ハイボルト治療中に脱臼が発生したことや、整骨院側の落ち度を認めるかのような内容)も重要な証拠となり、整骨院側の賠償責任が認められた。賠償額は165万円。
医療行為・施術行為と発生した結果との因果関係や医療機関の過失の有無が争点になるケースは非常に多いです。本件も、ハイボルト治療中に脱臼が生じるという経過が特殊であったため、これらの点が大きな争点となりました。依頼者の話が迫真性に富んでいたり、整骨院との会話の録音記録などの有力な証拠が有ったり、他に脱臼が生じる原因が見当たらなかったりしたため、訴訟提起にまで踏み切りましたが、最終的に賠償責任が認められて良かったです。